大学入学共通テストに「情報」が追加される!?-【東洋経済】

2020/12/13
テクノロ通信:

共通テスト、新教科で浮上した「情報」とは?



2021年1月、1990年から31年間にわたって続いた大学入試センター試験に代わり、初めて「大学入学共通テスト」が実施されました。

新しい学習指導要領で学んでいる現在の中学2年生が共通テストを受験する25年以降、新教科として「情報」が加わることが検討されています。

「情報」という科目は2003年から高校で教科として設置されていました。今後、文理問わずこの「情報」が必須化され、さらに大学入学共通テストでの追加が検討されています。

すでにサンプル問題も大学入試センターより開示されています。

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「平成30年告示高等学校学習指導要領に対応した大学入学共通テストの『情報』の試作問題(検討用イメージ)」

「もちろん、その間『情報』を大学入試センター試験に加えることも検討されました。文部科学省など国も検討していたのですが、なかなか進まなかったのです」

こう話すのは放送大学教授の辰己丈夫氏だ。文部科学省の高大接続システム改革会議では、大学入学者選抜のあり方について、英語4技能試験や記述式問題の導入と併せて情報入試についても議論されてきた。内閣府でも、未来投資会議や統合イノベーション戦略推進会議などで情報入試の必要性が提言され、こうした動きと合わせて情報処理学会や大学入試センターなどの関連団体も情報入試について検討を重ねてきた。

今、世界的にAIやITによる技術革新が経済成長につながるといわれる中、政府もDX(デジタルトランスフォーメーション)に舵を切っている。そこで、プログラミングやAIを使いこなせる人材育成を学校教育でもやらなければならないと、国を挙げて検討してきたのである。では、なぜ今まで「情報」は入試教科に入らなかったのか。辰己氏はこう指摘する。

「これまで『情報』は選択必履修で、実際どの科目を高校で学んできたのかわからないという事情がありました。高校の実情がわからないので入試問題を作りにくい。『情報』を出題すると、受験生を失ってしまう可能性もあったからです」

その点、22年から高校で「情報I」が共通の必履修科目になる影響は大きいという。「デジタルがないと立ち行かなくなると多くの人が認知した結果」(辰己氏)と言うが、共通テストに「情報」を導入する議論が再燃しているのも、こうした背景があるからだ。

「入試に入れば、よくないこともいっぱいあります。テクニックを覚えればなんとかなる、覚えさせる授業をやればいいとなってしまう可能性があるからです。しかし、入試に入れない弊害のほうが、もっと大きい。入試の教科ではないイコール高校で力を入れてやらなくてもいい、ということが20年続いてきてしまっています。その影響で、学校現場で情報を教えられる先生が少ない。『情報の先生が学校に一人もいない』ことが珍しくなく、情報科教員の臨時免許を与えたり、ほかの教科の先生が『情報』を教えていることもよくあるのです」

だから、共通テストに「情報」が入るインパクトは大きい。しかも現行の国語、地理歴史、公民、数学、理科、外国語の6教科と並ぶ教科として「情報」が入るのだ。どれだけ「情報」で培われるスキルが重視されているかがわかるだろう。


2020/12/13 東洋経済

現在、文部科学省で「情報」の教科書が作成されています。その中に、Python入門、Pythonを使ったアルゴリズム入門、シミュレーション入門など、Pythonを中心としたプログラミングやAIの基になるデータサイエンスなどが含まれているそうです。

テクノロではビジュアルプログラミングを終了した生徒に次のステップとしてPythonを学習していただいています。

テクノロでの学習が大学入試に直結する日がすぐそこまでやってきています。